大原港便り&フィッシング
バックナンバー2009年

ウミガメが網に掛かって  09.9.14

 


大原港は いつものイセエビ漁 手網仕事場
風は北東 乾いた風で気持ちがいいけど 沖にはウサギが跳ねて 波っけ高い
空は青く 飛行機雲が垂直に立ち上がった

 

いつになく 我が正和丸の帰港が遅い 網場仲間が心配してると
「カメさんが 掛かっちまってオー」 どうやら大分手間取っていたようだ

 

 水揚げした時には 瀕死の状態だったらしく 再放流しても死んでしまいそうだったので 連れて来た 「鴨川水族館にでも電話して 引き取ってもらおう」 そう思って 
 
 何しろここいらの漁師にとって カメさんは 海の神様と同等の扱い 万一カメさんと遭遇した場合には 日本酒を飲ませ 海へと返してあげるのが ここらの慣わし 
 「でもね」 多娯作は言った 「こんな状態で酒など飲ませたら かえってくたばってしまうから やめときなヨ 暫く静かにしておいてあげなヨ・・・」



海水かけて 静かにしてたら案の定 元気になってきた 「良かった」

 

甲羅の長さ50cm」ほど 小さい種類のアカウミガメのようです 
元気になったので 漁協の生簀に運んで 更に体調の回復を待って 
海へ返すことになりました。
漁師の町でも 生きたウミガメに出会うことは珍しいようで 
「子供たちや 孫たちにも見せてあげたい・・・」
カミさん連中は いっとき ウミガメの話題で賑わっていました。

 

「メデタイ メデタイ・・・」 そんな訳で 急遽赤飯取り寄せ 手網仕事のアト
今日の朝ゴハンは タイのお刺身と いつものイセエビ汁で 一件落着



大原港網場に Katieが  09.8.27

 

 アメリカはロッキー山脈の麓 コロラドからやって来て ホームステイ中の
Katieは大学生 海や山の自然 日本文化にも興味をもつ気立てのいい娘 
 そんな彼女が 「私のカントリーには 海がアリマセン フィッシャマンの仕事にも興味がアリマス・・・」 そこで 大原港網場の仕事場に案内することとなった

 
 

 昨日大原にやって来て 「短期滞在予定です」 というレイちゃんも網場に誘って
 更に友人の下山田ファミリーもやって来て 松正丸 正和丸の作業場は
若い華が咲いて 今日も賑やか



仕事が終われば恒例 「美味しい時間」 今日もイセエビスープで・・・



食後のモーニングコーヒータイムは カフェ「多娯作」でリクと一緒に



山育ちのKatieは 「明日 富士山に登りマス」 
「気をつけて行ってきな 富士山から戻ったらまた 遊びにオイデ・・・」

地曳網風景 2009年7月

不肖岬多娯作が 最末端のメンバーとしてお世話になっている
「一宮町地曳網保存会」による 地曳網漁活動風景です


 

 保存会長 ボスです 

 

ビーチでは 重機も活躍 
 

先ず小船を走らせ 数百メートル沖に網を下ろしてきますが 
砂浜から船を出すのは 危険も伴い緊張の一瞬 チームワークを必要とします
  
 


網を張った船が戻ってくると これを引き上げ いよいよ地曳の始まり
 

砂浜を何度も何度も行ったり来たり 力を合わせ全員でロープを引きます 

 



いよいよ 網が近づいて 



海の中も忙しくなって 緊張が走ります

 

イワシや小アジが多いと 海鳥もオコボレ狙って大挙襲来

 



 

ロープを束ねる仕事 運搬する仕事 陸でも仕事はたくさんあって みんなで分業



 

大漁もあれば 貧漁もあって そこがまた面白い 自然相手の漁だから



男の海 今日は豊穣の海・・・・・日本民族は 米と魚の民だから

 

たくさんの人手がないと 出来ない作業 
こうなると のんびりなんかしてられない 男の仕事場




最盛期は こんなに大漁



「ぐずぐずするなー 早くしろー」 ベテランが指導 大声で命令が飛び交います 

 



網ですくって 大樽に入れます

 

 

網は洗って 束ねて 次回に備えます

 




時には 大きなアカウミガメが 網に掛かってしまうことも・・・モチロン海に返します



  

今日の獲物は 会員均等に配分
大樽一杯と大漁もあれば 配当がない時もあるのです



 



 
落語の都丸師匠とタイ釣り 4月27日

昨日は木戸泉の酒蔵寄席で熱演 加えて 大盛り上がりの宴会 でも
「一度大原沖で 釣りをしてみたい」 そんな師匠の希望を叶えるべく

 早朝4時半 仲間の松鶴丸にて大原沖のタイ釣りへ出船

 

操舵室から眺める 日の出 朝焼け 期待にワクワク
多娯作はこの日のため 釣り仲間の仙田さん 平尾さん 福ちゃんにも声を掛け
都丸師匠と ユミちゃん それに多娯作 計6名が乗り込んだ


しかしながら 昨日は台風並みの大風 強風が吹いていたので 内心
「海は大丈夫だろうか 波は高そうだ 師匠とユミちゃんの二人は 船酔いしないだろうか?・・・」
 とても心配でした 昨夜は「飲み過ぎないように・・・」と あれほど注意しておいたのに そうは言っても 師匠のフアンがあれだけ集まってくれた宴席で 「飲まない訳にいかなかった」
そんなことは 百も承知の多娯作でした・・・



案の定 航程1時間 釣り場に着く前に二人はダウン
「瀬戸内海で釣りをしていた」 師匠でしたが ここは外房大原 
関東屈指の荒波とウネリの本場 瀬戸内のさざ波とは訳が違う・・・


それでも釣り場に着くと 気力を振り絞り 立ち上がった師匠 「男です・・・



体調至極不良中 やっと釣り上げたのはサバでした 
「何とかタイを釣って貰いタイ」 多娯作のそんな願いも空しく・・・

 

 こんなに海が悪い中では なかなか魚も餌を追わない それでもわが仲間たち ホウボウやら 小さいながらタイもいくつか釣り上げた

 

 大波が来ると 近くで釣りをしていた僚船の姿が見えなくなってしまう これには都丸師匠も「ビックリ」 「そんなことは この辺りでは毎度のことですよ・・・」 どうやら師匠は岡釣りの方が得意のようだ・・・



 

 時々ゲコゲコと 田んぼのカエルが踏み潰されるような あるいは裏の小川のウシガエルが 遠吠えするような声を張りあげ 苦戦していた師匠
 沖上がり近くになって海も穏やかになり 好調に釣れれ出した師匠 今度はホウボウを 更にはサバを追釣 しかしながら時既に遅く11時寄港



マグロになった都丸師匠 

 

今日は船の中で昼寝に来たようなユミちゃん 帰港間近にキャビンから起き上がり
「寝ていても 波が天井から押し寄せてくるようで 怖かった」 そんな感想を・・・



 沖上がり 誰が何を釣ったのかは 名誉とプライドのため 詳細触れないことに致しましょう 師匠の顔から 昨夜の笑顔が抜け落ちてしまったこと それは事実で・・・
「次回は ゴルフに行きましょう」 そんな感想をもらしていました 「夏になれば 海は穏やかな日が多くなりますよ またチャレンジして下さいヨ・・・」
 
 岡に上がって 宴会のやり直し いつもの桜井邸ゲストルームで いつもの仲間の他に ペッシュ・アズーロの池田シェフも加わって
職漁船から戻った松本船長が言ってました 
「ワラサを追いかけて 鴨川沖まで行ったけんが あまりに海が悪いで 網を出さずに引き上げて来ちまったよ あの海じゃ 釣りにならなかったんべな・・・」
「そうなんですよ」 
プロの漁師が引き返した海だったのだから 貧果でも納得で・・・」



岡に上がれば ユミちゃんも 師匠もケロッとして



 

 

もう出来上がって 岡にもマグロが 2匹ほど・・・

都丸師匠は 東京から大阪へと帰って行きました 
「二日間お疲れ様でした これに懲りずに また会える日を楽しみにしています」



師匠が帰られたアト カラオケルームに出陣 その頃にはもうヘロヘロ
一曲唸って 早々に 多娯作は逃げ出しました・・・

今回もまた 都丸師匠を中心に楽しい時間を過ごさせてもらいました。 
港は活況  09.1.7

昨日から大原港も仕事を始めた漁師が多く 新年早々イナダの大漁で沸いている
我が仲間の正和丸も 「タイリョだ タイリョだ・・・」



船から 魚が掛かった網を引き上げ



こちらでは 網を広げて 魚を外す作業



 

漁協の荷捌き場に運んで 検量を受ける



氷水が入った大箱は 漁師から運ばれた魚で 見る見るうちに満杯



かつて通ったことのある 海鮮料理屋の車も買い付けに来ていた
これから初夏まで ここ大原港は イナダ漁で活気づくことでしょう

年の暮れに  08.12.26

 今日は正和丸の松本船長が音頭をとって 年末慰労の忘年会 
私たち 網場の仲間たちが招待されて 新鮮海の幸をごっそーになって・・・



絞りたて「木戸泉」の 新酒も回って



船長宅床の間に飾られた変哲のない板っ切れについて 
船長得意の話術が始まった


 

ウミガメを食べる地方もあるっけんが ここいらではウミガメちゅうのは神様扱い 大事にしてるんだよ ある時ナー 三宅島のはるか沖でカツオ漁をしてたっけが その日は いけどもいけどもカツオの群れにあたらない
 海の上に浮いていた板っ切れをみつけた いつもは流れ藻や浮遊物の周りに 小魚が寄っていて それを目当てにカツオなどの大きな魚が集まるんだけど この日はカツオもいなかった 
 そこで何気なく板っ切れを見たら ウミガメ様が昼寝をしていたんだヨ 奴らも だだっぴろい海を泳ぎ回るんだから疲れるんだっぺな 
 そこでだ ウミガメが乗っていた板っ切れを持って帰って しめ縄飾って床の間に祀っているんだよ これはカメの枕と呼んで 漁師仲間で縁起物扱い こんなことは漁師広しと言えども 一生に一度あるかないかのありがたいことなんだよ 大原じゃオレひとりダッペナ そこで板っ切れの半分は 小浜神社にも奉納したのさ   まっ そんな訳よ・・・」




長くなりましたが そんな漁師の世界を 面白おかしく語ってくれたのです

 



楽しい宴はいつまでも続いたのですが 多娯作は本日二つ目のお座敷に
呼ばれていたので 後ろ髪引かれる思いで 抜け出しました・・・


  
今日はブラウンズフィールドから 08.12.11

今日の体験者はブラウンズフィールドからやって来た しかも三人娘が・・・

 


従って今朝は平均年齢もぐっと下がって 小雨ぱらつく天気でしたが
みんなのお陰
 網場も明るくなって 仕事も早くに終わりました。

 


慣れてないので 初めは皆さん心配顔でしたが そのうち要領もつかんで・・・

   

仕事が終われば最高のひと時 初体験 「イセエビ汁」 もごっそーになって 


75すべてが終わって みんなに聞いてみました「どうだった・・・?」
「とっても楽しかった また来たいです・・・」 「それは良かったネ またオイデ」

   
夷隅川のセイゴ フッコ釣り 08.11.26

 農作業も一段落したこの時期 「多娯作倶楽部」釣り仲間の一男さんは 
毎日のように夷隅川下流の土手で 釣竿を出している。




「おもしれっから 釣りさ来てみなよ・・・」

誘われて このところ釣りにはご無沙汰していた多娯作も 行ってみた



彼の言う通り 面白いようにセイゴ フッコが釣れた



同じ「多娯作倶楽部仲間 山ちゃんも奥さんを釣れて来ていた

 

「ワタシ 釣りをするのは初めてです・・・」 そんな彼女も
一男さんの奥さんも ケッコウ楽しそうに釣っている 顔見知りも寄ってきて・・・

 

大きさは20cmから40cmで セイゴやフッコと呼ばれているが
大きくなると スズキまたはシーバスと呼ばれる白身の美味しい魚

 

北風が冷たい日でしたが 釣れ出すと寒さも忘れて・・・



一人で3〜4本の竿を出している人が多い 釣れ始めるとバタバタと
すべての竿に喰い付くこともあって ケッコウ忙しくなる釣り方だ

 

対岸の先には 太東埼燈台も見えて とっても景色がいい所



 

晩秋の日暮れは早い 4時過ぎには陽も沈みかけて

 



この日多娯作は 約2時間の釣りで 20匹ほど釣らせてもらいました

誘ってくれた仲間に感謝 久しぶりに楽しい釣りでした
この場所の常連 一男さんの話では 「まだ 一週間ぐらいは
好調に釣れるのではないかな・・・」 そんな話でした。
大原港  今日の体験者は 10月12日

    

 昨夜下山田桂さんから電話があって 
「網仕事の体験希望者がいるのですが 面倒見てください」
やって来たのは2歳のルカ君を含め3人家族 奥さんはルーマニアから来られた方
好奇心旺盛のかわいいルカ君に 質問攻めにあったり 
みんなでワイワイ お陰で楽しい仕事場になりました。


    

以下は 体験者からいただいたメールです 喜んでもらって 多娯作も嬉しいです
 

昨晩 自宅の横浜に戻った後、船長さんにいただいた魚を、
初めての包丁さばきで 調理しました。
カワハギですが、身を数枚におろしてソテーにし、
肝は生で 美味しく頂きました。
小骨を取るのは思ったより大変ですね イシダイと名前がわからない一匹は、
ハラワタとエラを取って 冷凍保存しました。
料理方法は これからの楽しみです。 それではまた 

 

名前が判らないというのは 「ハタ」という魚で これも高級魚
煮付けにしても美味しいですよ・・・多娯作
    
   大原港網場の仕事
 お魚好きのミント君 08.9.28

  

 海や川の生き物が大好き 5年生になった釣り弟子のミント君に 大原港網仕事の話をしたら 「行きたい と言うので 今日はその初体験の日 ブラウンズフィールドに居候中のテッペイ君も誘って・・・

 この日は 海藻もカニや魚もあまり掛からなかったので 作業は1時間ほどで終わって 恒例の大原港モーニングタイム 二人ともイセエビ汁に「美味しい オイシー」と 大満足で・・・

 

   

 時間が早く終わったので 漁港の荷捌き所に案内 イセエビの検量風景を見学させてあげました 初めて見る風景に 興味津々 質問がイロイロあふれ出て・・・

 

 すべてが終わって ミント君に聞いたら 「面白かった ボクね 来週もまた来たい・・・」
 網仕事の仲間が また一人増えそうです。

   
      
大原港網場の仕事 やかまし村 08.9.13

 やかまし村の太田さんから電話が入って
「農業体験で宿泊しているお友達に 地引網の体験もさせてあげたいのですが・・・」 
しかしながら 台風接近で砂浜の様子が良くない 
 そこで同じ漁業体験で イセエビの網仕事に連れて行くことにして
 多娯作仲間の秀ちゃんも一緒に 早朝から・・・

 
 

 
         ベテランに混じって 楽しそう・・・ 
 
            仕事が終わって 

待望の朝ごはん イセエビの味噌汁に感激 言葉も少なく ただひたすら
お駄賃に お魚もたくさんいただいて 漁業体験の朝でした



大原港網場の仕事
  08.8.30

8月1日解禁となって 今年の大原港ではイセエビ漁が好調

毎朝5時半ごろから 網仕事のお手伝いに出掛ける多娯作です
私がお手伝いする船は 正和丸と松正丸 仕事場は隣同士です。 


 

去年は不漁で 「イセエビ水揚げ日本一」 の座を 明け渡した大原ですが 
今年は今のところ好調 「日本一」の座を 奪回する勢い

 

本命は勿論イセエビですが

 

 アカメフグやハコフグ それにサザエや イソッピリ(イソッペ)などと呼んでいる
カニなども掛かってくる この日は鬼カサゴも獲れた 
日によっては海藻類がたくさん絡み付いてくることもあって これらを取り除きながら 
明日の漁に備え 網をたたんでいく 約2時間の立ち仕事 

 

仕事が終われば 楽しい朝食の時間 メインはイセエビ汁 

 



日替わりのモーニングセット

  

 このところ連日 TV局の取材がやってきて イセエビ漁や 網場の風景 イセエビ料理などを紹介しているようだ 先日は二つのTV局が 同じ日にやって来てバッティング
対応する漁師の売店 「いさばや」の 仲間たちも忙しそう・・・

網仕事の体験希望者は 多娯作までご連絡下さい 「是非 網仲間」に加わって下さい

仕事が終わると 魚やカニがお駄賃でいただけます
カニの味噌汁も イセエビに劣らないくらい美味しいもので 多娯作ほ大好物です
日によっては イセエビやサザエなどももらえますヨ・・・

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